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。(2022年2月)統合失調症
統合失調症患者が作成した刺繍
概要
診療科精神医学, 臨床心理学
分類および外部参照情報
ICD-10F20
ICD-9-CM ⇒295
OMIM181500
DiseasesDB ⇒11890
MedlinePlus000928
eMedicinemed/2072 emerg/520
Patient UK統合失調症
[ウィキデータで編集]
統合失調症のフローチャート。
遺伝的素因や環境や社会的・心理的な要因が重なり神経発達の異常や臨床的・神経生物学的な特徴が発生する。これにより脳の機能不全や化学的なバランスの崩れがおこり、統合失調症を発症する。
統合失調症(とうごうしっちょうしょう、英語: Schizophrenia、ドイツ語: Schizophrenie、略: SZ)は、自分が他者からコントロールされていると考え、思考、知覚、感情、言語、自己の感覚、および行動における他者との歪みによって特徴付けられる症状を持つ、精神障害の一つである。青年期以降に後天的に発症し、服薬などの治療をしないと症状は徐々に悪化または再発していく特徴がある[1][2][3]。
統合失調症患者の症状には、幻覚や妄想、会話や行動における統合喪失、突然興奮や大声などの陽性症状、周囲への無関心や意欲や集中力の低下といった陰性症状がある[4][5]。この精神障害は「統合失調症スペクトラム障害」の一つであり、症状が進行しやすい[6]。日本では2002年(平成14年)まで、精神分裂病(せいしんぶんれつびょう)と呼称されており[7]、2002年から「統合失調症」という呼称に改訂された[2]。 一般に幻聴や幻覚、異常行動が見られる[1][8]。発症のメカニズムや根本的な原因は解明されておらず、また、単一の疾患ではない可能性が指摘されており、症候群である可能性がある[9]。様々な仮説が提唱されているが、未だに決定的な定説が確立されていない[9]。 有病者の人数は、世界では2300万人ほどで[10]、日本では71万3千人の患者がいると推計されている[11]。成人の年間有病率は0.1から7.5%、生涯有病率は0.1から1.8%と世界保健機関(WHO)は報告している[12]。患者の死亡率は、一般人口より2.0から2.5倍ほど高く[1][13]、世界の障害調整生命年(DALY)のうち約1%を占める[14]。 精神疾患として深刻なもの (Severe mental disorder) とされるが、治療が可能な病気である(具体的な治療法については「#治療」を参照)。しかし患者の2人に1人は、医師の受診につながっていない[1]。この疾患の担当診療科は精神科であり[15]、精神科医が治療に当たる。 罹患者の90%は低所得国および中所得国に居住している[16]。世界保健機関は、低所得国および中所得国を対象とした計画である世界精神保健アクションプログラム (mhGAP) [17][18]を策定し、クリニカルパスおよび診療ガイドラインを作成、公開している[1][19]。 「統合失調症スペクトラム障害」[20]、または「統合失調症スペクトラム」[21]、「統合失調スペクトラム」[22]とは、「統合失調症およびそれに連続する障害や病気のまとまり」を指す医学用語[21]。DSM-5(『精神障害の診断と統計マニュアル』第5版)で定義された診断基準である[21]。 統合失調症スペクトラム障害の中心は、次の5つの症状である[6]。 現れた症状の数や重症度によって、診断名が次のように決まる[6]。 大分類
概要
統合失調症スペクトラム障害
「妄想」[21]
「幻覚」[21]
「思考障害」[21]
「まとまりのない行動」[21]
「陰性症状」[21]
(上位診断名)小分類
(下位診断名)症状期間
統合失調症スペクトラム障害統合失調症5症状のうち2つ以上が現れており、かつ、それらのうち最低1つは妄想・幻覚・思考障害のどれか6か月以上